最も国際通用性が高い試験IELTS
IELTSは現在140カ国にて合計11,000以上の機関が認定しています。イギリスはもちろんアメリカなどへの留学や進学の英語力の証明として使用することが可能です。またイギリス、カナダ、オーストラリア等への海外移住や永住権の申請に最適なテストです。以前はイギリスへの移住にはTOEICやTOEFLもIELTS同様、語学証明として使用が認められていましたが現在はIELTSのみが唯一認められています。イギリスへの留学に関しては引き続きTOEFL(や極一部TOEIC)の使用が認められるケースが多いです。
IELTSは2種類ある
IELTSには主に留学の際に求められるアカデミック・モジュールと外国人の移住、永住権やビザ申請に求められるジェネラル・トレーニング・モジュールがあります。どちらもライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの4技能ごとにそれぞれ試験があります。モジュールによって問題内容が異なりますがリスニングとスピーキングは共通です。受験の仕方にそれぞれペーパー版とコンピューター版があります。
アカデミック・モジュール
主に英語圏外の学生が大学・大学院へ入学希望の場合に提出が求められます。
アカデミックモジュールの特徴
- ライティング...Task 1では表やグラフ等からの情報に基づき英作文。Task 2では意見や問題についてエッセイ。
- リーディング...長めの3つのパッセージからの出題。文章は書籍・雑誌・専門誌・新聞などから抜粋されている。
ジェネラル・トレーニング・モジュール
主に高校以下の海外留学、就労ビザの取得(英国の場合はIELTS for UKVI)、永住権の取得の際に提出が求められます。
ジェネラル・トレンド・モジュールの特徴
- ライティング...Task 1では与えられた情報に準じて手紙形式の英作文。Task 2では意見や問題についてエッセイでアカデミック・モジュールと類似。
- リーディング...短めのパッセージ4つと長文1つからの出題。文章は広告・企業紹介・公的文書など。
共通問題
スピーキングとリスニングはアカデミック、ジェネラル共通の形式となります。
- スピーキング...Part 1では本人確認、職業や出身地などの質問に回答。Part 2ではタスクカードが与えられそれについて話す。準備1分で2分程度の刷ポーチを行い、その後試験官から1-2個の質問があり回答。Part 3ではPart 2と同じ話題について4-5分のディスカッションを行います。
- リスニング...発音はイギリス・オーストラリア・アメリカなど様々なアクセントが含まれ、イギリス英語だけではありません。セクション1では日常会話、セクション2では日常生活に関する説明やアナウンス、セクション3では学術的な会話、セクション4では学術的な公園やアナウンスがトピックになります。ジェネラル・トレーニング・モジュールでもセクション3,4は学術的なトピックになります。
IELTSの評価形式
IELTSではスコアでの評価形式となっており英検のような合否はありません。スコアは1.0-9.0まで0.5刻みのバンドスコアで評価します。ライティング・リーディング・リスニング・スピーキングのそれぞれでバンドスコアが算出され、その平均値がオーバーオールスコアとなります。大学や大学院ではそれぞれ独自に必要なスコアが設定され〇.〇点を取ればよいと一律の基準はありません。教育機関によってはオーバーオールスコアだけでなく4技能ごとに何点以上という足切りを設けている場合があるので得意分野で全体を押し上げるだけでは基準を満たせない場合があります。既に希望する進学先が決まっている場合はIELTSの求められる基準を確認してください。
IELTSの有効期間
IELTSのスコアの有効期間は通常筆記テスト当日から2年間です。履歴書など就職に利用する場合は期間外のスコアも評価してくれる企業は多くありますが、学校や公機関に提出する場合は厳密に有効期間内のスコアを求められます。
IELTSの申込方法
IELTSの受験は席数が限られており先着順となりますので早めに申し込みましょう。IELTSの受験申し込みは公式運営団体ごとに受け付けています。
IELTSの受験料
IELTS受験料はペーパー版、コンピューター版共に25,830円(税込)となります。ブリティッシュ・カウンシルの公式テストセンターに申し込みの場合は27,500円となりますがIELTSの無料教材や本番形式の模擬テストなどが含まれます。
IELTSの受験日の注意点
移動とパスポート
IELTSの試験当日は当然ですが時間厳守ですので余裕を持った移動計画を立てましょう。また、試験にはパスポート原本とパスポートの顔写真ページの見開きカラーコピーの提出が必須です。「コンビニエンスストアなどでコピーを取り原本を置いてきてしまった。」「原本を取りに行ったら遅刻してしまった。」という受験者は多いのでパスポートのコピーは前日までに取りましょう。
持ち物
持ち物は以下の通り
- 鉛筆
- 消しゴム
- パスポート原本
- パスポートコピー
- 透明な容器に入った水
必ず鉛筆でキャップやシャープペンシルやペンは不可。消しゴムはカバーも認められません。上記以外の持ち物は試験当日に荷物置き場に全て置いていくことになりますので、それ以外を持って行ってはいけないという事ではありません。
IELTSの受験準備
IELTSは東京・大阪・名古屋を除くと主要都市でも年間で限られた回数しか開催がありません。その回に合格できないと提出先の期限に間に合わないリスクがあるだけでなく、他の街での開催に何万円もかけていくか、早朝に集まるIELTSに合わせて泊りで受験しに行くことになってしまいます。他の英語の試験と比べると高額の受験料なのでダブルの出費になってしまいます。是非近くのIELTS対策スクールでしっかり準備して一回で目標スコアの達成を目指しましょう。